2月は、冬のまっただ中にありながら、
どこか空気が変わり始める月です。
1月のように、ただ静かにこもっていればいい感じでもなく、
かといって、春に向かって一気に動き出せるわけでもない。
寒さはまだ厳しいのに、日差しや気配だけが少し先へ進んでいく。
そんな、つかみどころのない感覚を覚える人も多いかもしれません。
アーユルヴェーダの視点で見ると、
2月は「状態が切り替わり始める時期」。
心や体が不安定になりやすいのは、調子が悪いからではなく、
季節そのものが動いている途中にあるからとも言えます。
1月の記事では、
寒さと乾燥の中で、いったん立ち止まり、
静かに自分の中心へ戻る過ごし方を紹介しました。
今回はそこから少し進んで、
「まだ冬にいながら、どう向きを変えていくか」という視点で、
日本の2月をアーユルヴェーダ的に読み解いていきます。
1月の延長として読んでも、
今の自分の状態から読み始めても大丈夫。
2月は、きっちり整えなくてもいい月です。
揺れながら、少しずつ次へ向かう準備をする。
そんな時間として捉えてみてください。
🧊 アーユルヴェーダ的に見た「日本の2月」
2月は、暦の上では春に向かっているはずなのに、
体感としては一年でいちばん寒さを感じやすい月です。
特に上旬から中旬にかけては、
冷えが深く入り込み、身体がぎゅっと縮こまりやすい時期。
朝起きるのがつらかったり、肩や背中に力が入りやすかったり、
無意識のうちに「守りの姿勢」になっている人も多いかもしれません。
一方で、下旬に近づくにつれて、
日差しの角度や空気の匂いが少しずつ変わり始めます。
まだ寒いのに、どこかだけ先に春を感じる。
2月は、そんな矛盾した感覚が同時に存在する月です。
アーユルヴェーダ的に見ると、
この「寒さは続いているのに、流れだけが変わり始める状態」は、
心と体に揺らぎを生みやすいタイミングでもあります。
暦は前へ進んでいるのに、体感はまだ冬のまま。
2月は、暦と体感がズレ始める月。
なんとなく調子が掴みにくいのは、怠けているからでも、
気合いが足りないからでもありません。
季節そのものが、ちょうど切り替わりの途中にある。
まずはその前提を知っておくだけでも、
2月との付き合い方は少し楽になるはずです。
🥶 2月に起きやすい心と体の状態
2月は、一年の中でも寒さが最も深く入り込みやすい時期です。
特に上旬から中旬にかけては、外の気温だけでなく、体の内側まで冷えが残りやすくなります。
この時期に感じやすいのは、こんな状態です。
2月の不調は、はっきりとした症状として現れるよりも、
「なんとなく調子が悪い」「理由はわからないけどスッキリしない」
そんな輪郭のぼやけた不調として続きやすいのが特徴です。
無理に元気を出そうとしても、うまく噛み合わない。
それは怠けているからではなく、季節そのものが、まだ内向きの状態を求めているだけかもしれません。
🌫️ 2月は「ヴァータとカパが重なる」時期
2月は、アーユルヴェーダ的に見ると
ヴァータの揺らぎとカパの溜まりが同時に起きやすい、少しややこしい時期です。
外の環境はまだまだ寒く、空気も乾燥しています。
この条件は、ヴァータにとっては刺激が強く、動きやすく、揺れやすい状態をつくります。
- 冷えや乾燥によって、ヴァータは落ち着かず、揺れ続けやすい
- 一方で、寒さが続くことで、カパは体の内側に溜まり始める
その結果、2月は
- 頭や気持ちは落ち着かないのに、体は重たい
- 考えは巡るのに、行動に移すエネルギーが出ない
- 不安定さと停滞感が、同時に存在する
という、少しちぐはぐな感覚が生まれやすくなります。
軽さ(ヴァータ)と重さ(カパ)が同時にある2月は、
「動いたほうがいいのか」「休んだほうがいいのか」判断がつきにくい月でもあります。
だからこそこの時期は、どちらかに振り切ろうとしないことが大切です。
揺れている自分も、重たい自分も、どちらも「季節に合った反応」だと受け取ってあげる。
それが、2月を無理なく過ごすための土台になります。
🌓 上旬と下旬で、必要な過ごし方が変わる
2月は、ひと月の中に二つの質が同時に存在する少し不思議な時期です。
上旬と下旬で体感が変わりやすく、「同じ2月なのに調子が違う」と感じる人も多いはず。
上旬〜中旬は、まだ1月の延長線上。
冷えや乾燥の影響が強く、体も心も縮こまりやすい時期です。
この時期は、何かを変えようとするよりも、静める・温める・休ませるという視点が合います。
一方で下旬になると、日差しや空気の中に少しずつ変化が出てきます。
体も「ずっと止まっている」状態から、わずかに動きたがるサインを出し始めます。
このタイミングでは、溜まったものを無理なく流す・整え直す方向へ、少しずつ舵を切っても大丈夫。
大切なのは、
同じ2月でも、同じケアを続けなくていいという考え方。
月が変わったからといって、一気に切り替える必要はありません。
2月の中で方針を変えていい、揺れながら調整していい。
その柔らかさ自体が、アーユルヴェーダ的な2月との付き合い方です。
🤲 サートミヤ的・2月との付き合い方
2月は、「こう過ごすべき」「そろそろ動かなきゃ」と
決め打ちしたくなる気持ちが生まれやすい時期でもあります。
でもアーユルヴェーダ、とくにサートミヤ(相性)の考え方では、
大切にするのはルールではなくその日の体感です。
寒さが強い日、体が重い日、気持ちが内向きの日。
逆に、少し動けそうな日、頭が冴える瞬間がある日。
2月は、そんなばらつきが自然に起こる月。
だからこの時期は、
「何かを始める」よりも「調整する」という視点がしっくりきます。
・今日は冷えが強いから、温かさを優先する
・今日は重さが残るから、無理に動かない
・今日は少し余裕があるから、軽く整えてみる
選ぶ基準は、カレンダーでも理想像でもなく、
その日の冷え・重さ・気分。
揺れている状態を「ダメ」としないこと。
迷いながら選び直している自分を、否定しないこと。
それが、サートミヤ的に見る
2月とのいちばんやさしい付き合い方です。
🧺 2月の揺らぎに寄り添う、かいらりのアイテムたち
2月は、
寒さの底にいながら、少しずつ次の季節の気配が入り込んでくる月です。
1月のように「ただ静める」だけでは足りず、
かといって、何かを始めるにはまだ早い。
そんな揺れの中間のような時期でもあります。
アーユルヴェーダ的に見ると、
2月はヴァータの不安定さが続きながら、寒さによってカパの重さが溜まり始めるタイミング。
軽さと重さ、動きたさと停滞感が同時に存在しやすい季節です。
だから2月は、
「落ち着かせる」だけでなく、
溜めすぎない・こもらせないという視点も大切になってきます。
無理に動かすのではなく、
今の状態に合わせて、少しずつ流れを取り戻していくような感覚です。
かいらりで扱っているアイテムの中にも、
この2月の揺らぎにそっと寄り添ってくれるものがあります。
冷えた身体を内側から温めつつ、巡りを助けてくれるもの。
芯の火を消さずに、静かに支えてくれる香り。
一日の終わりに、溜まったものを流してくれるもの。
1月と同じアイテムでも、2月は「役割」や「使いどころ」が少し変わります。
その違いを感じ取りながら選ぶこと自体が、
この時期のサートミヤ的な過ごし方でもあります。
ここから先では、
2月のヴァータとカパが重なる状態に合いやすいアイテムを、
用途や感じ方ごとにいくつかピックアップして紹介していきます。
「ちゃんと整える」よりも、
「今の揺れに合うものを選ぶ」。
そんな感覚で、2月を少し過ごしやすくしてもらえたら嬉しいです。
🍵 巡りを取り戻す|ハーブティー
2月は、冷えが続きながらも、少しずつ身体の内側が動き始める時期。
温かい飲み物は引き続き大切ですが、
1月のように「とにかく落ち着かせる」だけでは、
重さやだるさが溜まりやすくなることもあります。
アーユルヴェーダ的に見ると、
この時期はヴァータの揺れに加えて、カパの停滞が少しずつ出てきやすい状態。
だから2月のハーブティーは、
温めながら、やさしく巡らせるという視点で選ぶのがおすすめです。
たとえば、
身体を冷やさずに、内側を動かしてくれるスパイスやハーブ。
飲んだあとに、少し呼吸が深くなるような感覚があるもの。
「効かせる」よりも、詰まりをほどくイメージで取り入れてみてください。
同じハーブティーでも、
1月は「守るため」に、
2月は溜めないため・次に向かう準備として。
そんなふうに、役割を少し変えて付き合うのが、2月らしい選び方です。
🌿 内側の火を守る|ブラウンウードの香り
2月は、一年の中でも寒さが深く、
身体も気持ちも、きゅっと縮こまりやすい時期。
そんな月には、冷えた状態から、ゆっくり温度を戻してくれる香りが向いています。
姉妹ショップ Mirʾāt al-Dukhān(ミルアート・ドゥカーン) で扱っている
ブラウンウードの香りは、
最初に、少し渋みのある落ち着いた香りが立ち上がり、
その中に、花のような柔らかさが感じられます。
冷えた空気の中で、
肩の力が少し抜けていくような、
静かで穏やかな立ち上がりが印象的な香りです。
時間が経つにつれて、
香りは次第に、木のあたたかみを感じる甘さへと移ろっていきます。
重たくなりすぎず、肌に寄り添うように残り、
内側に小さな火を灯すような感覚が続きます。
2月のブラウンウードは、
気分を一気に変えるための香りではなく、
寒さの中で、少しずつ温度を取り戻すための香り。
夜の時間や、外から戻ったあとに、
そっと寄り添わせるように使うのがおすすめです。
🧼 溜まりを流す|石鹸
2月は、寒さで動きが少なくなり、
身体にも気持ちにも「溜まり」が出やすい時期です。
だるさや重さ、理由のはっきりしない疲れは、
無理に動こうとするより、まず流すことから整えていくのが向いています。
アーユルヴェーダ的に見ると、
この時期はカパの重さが少しずつ溜まり始めるタイミング。
外に向かって発散するよりも、
一日の終わりに、静かに切り替える習慣が助けになります。
石鹸で身体を洗うという行為は、
ただ汚れを落とすだけでなく、
その日に溜まったものを、区切りとして手放す時間にもなります。
2月におすすめなのは、
洗いすぎず、でも重さを残しにくい成分が使われた石鹸。
たとえば、サンダルウッドやバジル、ハーブ由来の成分は、
乾燥しやすい季節でも肌を守りながら、
気分をすっきりと切り替える手助けをしてくれます。
1月の石鹸が「ほどく」ためのものだったとしたら、
2月の石鹸は、溜め込まないためのもの。
温かいお湯と、やさしい泡で、
重さを抱えたまま眠りに入らないための小さなケアです。
寒い季節だからこそ、
香りや泡立ちに安心感のある石鹸を選んで、
一日の終わりを、静かに整える時間にしてみてください。
🌙 おわりに|2月は、切り替えの準備をする月
2月は、
まだ寒さの中にいながら、
少しずつ次の季節の気配が入り込んでくる月です。
1月のように、ただ静かに守るだけではなく、
かといって、勢いよく動き出すほどでもない。
止まりすぎず、急ぎすぎず。
その間に立たされるのが、2月という時間なのかもしれません。
アーユルヴェーダ的に見ると、
揺れと重さが同時に存在するこの時期は、
「どうにかしよう」と頑張るほど、バランスを崩しやすい季節でもあります。
だから2月は、
何かを変えるよりも、
少しずつ整え直すことを意識してみてください。
その日の冷えや重さ、気分に合わせて、
選び方や過ごし方を微調整していく。
揺れていることも、立ち止まっているように感じることも、
次に動くための準備のひとつ。
2月は、そんな時間を過ごしてもいい月です。
春に向かって動き出す前に、
今の自分の状態を、もう一度感じ直す。
この2月が、そのための静かな助走期間になれば嬉しいです。
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