🧵 布を選ぶ時間って、ちょっと特別ですよね。
何を作るか決まっていなくても、
広げた瞬間に「これ、好きだな」と感じたり、
指先で触っているうちに、なぜか気持ちが動き出したり。
ブロックプリントの布には、
そういう用途が決まる前の余白があります。
最初から「スカート用」「バッグ用」と、
きっちり役割を与えなくてもいい布。
🌿 この柄は、動いたらきれいかもしれない。
🎨 この色は、肌に近いところに使いたい。
🪶 この重さなら、持ち歩くものより、身につけたい。
そんなふうに、
作りたいものより先に、感覚が反応するのが、
ブロックプリントの面白さなのかもしれません。
今回は、
「この布、何に仕立てよう?」と迷う時間そのものを楽しむために、
ブロックプリントから発想を広げるヒントをまとめてみました。
📎 正解を探すための記事ではありません。
作りたい気持ちが、
少し動き出すきっかけになれば嬉しいです。
🧵 ブロックプリントは「用途」から決めなくていい
ブロックプリントの布は、
最初から使い道が決まっている布ではありません。
「これはスカート用」「これはバッグ用」と決めてから選ぶより、
見たときにどんな印象を受けたか、
触ったときにどんな気配を感じたかを起点にしていい布です。
🌿 柄のリズムが心地いいな、と感じたり。
🎨 色の重なりが、なんとなく好きだなと思ったり。
🪶 触った瞬間に、軽さや柔らかさが気になったり。
そうした言葉になる前の感覚が、
あとから「何に仕立てるか」を連れてきてくれることもあります。
また、ブロックプリントは機械生産の布とは少し違う存在です。
職人の手作業で作られるため、
工房の状況や、そのときの判断によって、
同じ柄が突然廃盤になることも珍しくありません。
🪵 もう作られない型になったり、
🎐 次は違う色で刷られることになったり、
🌙 ある日ふと、同じ布が手に入らなくなることもあります。
だからこそ、
「何を作るかは決まっていないけれど、好きだな」と感じた布は、
とりあえず手元に迎えてしまってもいいのかもしれません。
用途はあとから考えても大丈夫。
ブロックプリントは、布と過ごす時間の中で、役割が育っていく布です。
🔍 柄の大きさから発想する
ブロックプリントは、
柄の大きさそのものが、使い道のヒントになる布です。
まずは難しく考えず、
柄がどのくらいのスケールで繰り返されているかを眺めてみます。
🔹 小柄のプリントは、
柄が密で、どこを切り取っても雰囲気が崩れにくいのが特徴。
ポーチや巾着、裏地、服の切り替え部分など、
面積が小さいものや、脇役になる場所によく向いています。
インドでは、小柄の布は
日常着の裏側や、細かな装飾部分に使われることも多く、
主張しすぎない心地よさを大切にした使われ方をしています。
🔸 中柄のプリントは、
近くで見ても、少し離れて見てもバランスが取りやすい存在。
トップスやスカートなど、
日常的に身につける服に仕立てやすい柄です。
インドの人たちが普段着として着ているクルタやサリーにも、
このくらいのスケールの柄がよく使われています。
🔺 大柄のプリントは、
布全体を使ってこそ魅力が出るタイプ。
ワンピースなど、
一枚で成立する主役の服にすると、
柄のリズムや余白がきれいに生きてきます。
インドでは、大柄の布は
サリーや大きなショールなど、
布をたっぷり使う装いに用いられることが多いのも特徴です。
柄の大きさは、正解を決めるためのものではなく、
「どんな形なら、この柄が気持ちよく見えるか」を考えるための手がかり。
📐 スケール感を味方につけると、
仕立てたい形が、自然と浮かび上がってくることもあります。
🎨 色数とコントラストを見る
ブロックプリントを眺めるとき、
もうひとつ意識したいのが色の数と、その組み合わせ方です。
🌈 色数が多い布は、
それだけで世界観が完成しているような存在感があります。
一枚で着ても、持っても、
「ちゃんと成立する」力があるので、
ワンピースやスカート、主役になる服に向いています。
インドのブロックプリントでも、
色を重ねた柄は、
一枚で装いが完結する布として使われることが多い印象です。
🟡 色数が少ない布は、
一見おとなしく見えるかもしれませんが、
その分組み合わせの幅が広いのが魅力。
無地の布と合わせたり、
重ね着の一部に使ったり、
他の素材や色を引き立てる役としても活躍します。
色数が少ないブロックプリントは、
インドでは日常着の中でさりげなく使われることも多く、
長く着続けられる布として親しまれています。
ここで大切なのは、
単体で使いたいのか、組み合わせて使いたいのかを、
あらかじめ想像してみること。
🎭 主役として一枚で使うのか。
🧩 ほかの布と組み合わせる前提にするのか。
色数とコントラストを見ることで、
その布が前に出たいのか、寄り添いたいのかが、
少しずつ見えてくるかもしれません。
🪡 肌に当たる場所を考える
ブロックプリントの布を選ぶとき、
もうひとつ大切なのがどこに触れるかという視点です。
かいらりで扱っているブロックプリントは、
すべてサラッとした綿素材。
通気性がよく、
肌に張りつきにくいので、
直接肌に触れるものにも使いやすい布です。
👕 直接肌に触れる場所としては、
服そのものはもちろん、
裏地やストールなども向いています。
汗をかく季節でも、
肌離れがよく、
気持ちよく身につけられるのが綿の魅力です。
一方で、
👜 バッグやクッション、マットなど、
あまり肌に触れないものに仕立てるのも、もちろん正解。
直接触れない場所に使うと、
柄や色そのものを、
インテリアとして楽しむことができます。
どちらが正しい、ということはなく、
この布を、どんな距離感で使いたいかを考えてみるのがおすすめです。
🧶 ずっと身につけたいのか。
🧺 ふと目に入る場所で楽しみたいのか。
肌触りは、
仕立てるものを決めるうえでの
とても素直なヒントになってくれます。
🧺 まずは小さく仕立てるという選択
ブロックプリントで何か作ってみたいと思っても、
いきなり服にしなくても大丈夫です。
むしろ最初は、
小さなものから試してみるという選択も、とてもおすすめ。
🧵 ポーチや巾着、
🍽️ ランチョンマット、
🪡 ちょっとしたカバーや袋もの。
面積が小さい分、
柄の出方や、縫ったときの雰囲気、
布の性格が見えやすいのもポイントです。
「この布、思ったより柔らかいな」
「ここで切ると、柄がきれいに出るな」
そんな気づきは、
実際に手を動かしてみて、
はじめてわかることでもあります。
🧪 小さく仕立てるものは、
完成品というより、
布を知るための試作のような存在。
でもその試作も、
ちゃんと手をかけて作ったものなら、
立派なひとつの作品です。
小さく作って、触って、使ってみて。
そのあとで、
「次はこれを作ってみようかな」と思えたら、
それで十分。
ブロックプリントは、
少しずつ距離を縮めていける布でもあります。
🧭 完成形を決めすぎなくていい
ブロックプリントで何かを作るとき、
最初から完成形をきっちり決めなくても大丈夫です。
途中で「やっぱり違うかも」と思ったら、
用途を変えてしまってもいい。
👗 服にしようと思っていた布を、
👜 小物にすることもあるし、
🧺 しばらく眺めるだけ、という時間があってもいい。
「何になるかわからない布」も、ちゃんと正解です。
ブロックプリントは、
作る人の手や気分によって表情が変わる布。
だからこそ、
作りながら考える余白を残しておくと、
思いがけない形に落ち着くこともあります。
✂️ 切ってみてから決める。
🪡 仮で縫ってみて、やめる。
📐 少し置いて、また触ってみる。
そのすべてが、
布と対話する時間です。
完成を急がなくてもいい。
ブロックプリントは、
迷いながら付き合える布でもあります。
🔁 失敗しても布が悪くなるわけじゃない
ブロックプリントで何かを作っていると、
「思っていたのと違ったな」と感じることもあります。
でも、それは布が悪くなったわけではありません。
✂️ 仕立て直したり、
🧵 別の形に作り替えたり、
🪡 小物に方向転換したり。
ブロックプリントは、
途中で形を変えられる余白を持った布です。
たとえば、
切り替えに使ってみたり、
裏側をあえて見せるように使ったりすると、
最初とは違う表情が生まれることもあります。
🌿 柄の一部だけを活かす。
🎨 色のにじみをアクセントにする。
📐 端の余白をデザインとして残す。
そうやって手を入れた跡は、
失敗ではなく、経験として布に残るもの。
完璧じゃなくてもいい。
むしろ、少し揺らいだほうが、
その布らしくなることもあります。
ブロックプリントは、
一度決めた形に縛られなくていい布です。
💭 最後は「この布、好きだな」で決めていい
ここまでいろいろな視点を書いてきましたが、
最後にいちばん大切なことを。
実用性より、ときめきを優先していい。
「何に使えるか」
「失敗しないか」
そう考える前に、
この布、好きだなと思えた気持ちを信じてみてください。
🫶 作りたいな、と思った瞬間。
🧵 触っていたら、なんとなく落ち着く感じ。
🌿 見ているだけで、気分が少し上がる色や柄。
それはもう、
十分すぎる理由です。
作りたい気持ちが、
いちばん大事な材料。
ブロックプリントは、
感覚で選んでいい布です。
正解を探さなくてもいい。
用途を決めきらなくてもいい。
少し迷いながら、手に取ってみる。
その時間ごと、
ものづくりの楽しさなのかもしれません。

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